【牌譜付き】Mリーグはなぜ犠牲者を産むのか…

はじめに

2019年Mリーグが始まりましたね。2018年7月から始まった大和証券Mリーグも第二回を迎え、新チームKADOKAWAサクラナイツが加わり、各チーム新たに女流が参加し、より見所満載になるんじゃないかという予感があります。

麻雀が好きな僕にとって、こんなにも面白い麻雀コンテンツがあることは素直に幸せに感じますし、藤田晋様様という感じです。

さて、このMリーグ観戦記では学生時代メンバーをやり続け、果てはピン東にまでたどり着いた僕が思ったことを全てぶちまけることによって、読者の皆さまにMリーグの面白さを知っていってもらいたい、もっと麻雀の面白さを伝えていければなと思っています。(お前は何様だと言われてもおかしくないくらいぶちまけたいと思ってるので、ただの僕の感想になってしまう可能性もあるし、普通に僕が間違えてる場合もある笑)

観戦記にはMリーグの闘牌を天鳳(ネット麻雀)の牌譜にして使用していきます。その方が素直に麻雀の内容にフォーカスしやすく見やすいかなと考えたからです。

記事の最後に牌譜のURLをまとめておくので、牌譜だけ欲しいという方もぜひご活用ください。

第一回ということでかなり長い記事になるかと思いますが、よろしくお願いします。

第1試合:開幕早々大荒れ!

出場メンバー

栄えある開幕戦の出場メンバーは以下となっています。

・TEAM RAIDEN:萩原聖人プロ
・セガサミーフェニックス:魚谷侑未プロ
・U-NEXT Pirates:小林剛プロ
・ABEMAS:白鳥翔プロ

東1局:早速あの人がやらかす

「雷電の麻雀は面白いんです!」の萩原聖人プロが早速やってくれました。

萩原聖人の画像
出展:キンマweb

開幕早々の犠牲者となったのはこの人、魚谷侑未プロ

それでは東1局、萩原プロの起親から見ていきましょう。

牌譜画像

4巡目、ドラ6p、親の萩原プロがカン7mでテンパイ。手変わりも少なく、リーチするだろうと見ていたらダマを選択。さすがにこの選択は局収支的にそこそこのマイナス選択だと思います。

牌譜画像

8巡目、魚谷プロがカン5sで追いついて先制リーチ。結果論ですが萩原プロが即リーをしていたとしたら、魚谷プロにとっては5pや3pは押しづらい牌となるでしょうから、萩原プロの一人旅となっていた可能性が高く、なおさら悔やまれます。

牌譜画像

11巡目、魚谷プロからリーチを受けてから数巡ダマプッシュした後、ツモ切りリーチ。なぜこのタイミングでのモギリーなのかはわかりませんが、この段階でも局収支だとリーチした方がプラスなので改善に向けた行動だとポジティブに捉えます。

牌譜画像

ドッスン!

ドッスンの画像

ハイテイで魚谷プロが萩原プロに放銃となる7mを掴んで7700点を失い、犠牲者が生まれたのでした。

東2局:見事な気合い押し

東2局では萩原プロと白鳥プロの見事な押しが見られました。

牌譜画像

3巡目に親の魚谷プロからリーチを受けた5巡目。上家の白鳥プロから打たれた6pをチーして、2000点テンパイ。ラス目からの親リーチとはいえ5巡目現物なしという状況で当然の押しと言えば当然の押しかもしれませんが、Mリーグという大舞台の開幕戦できっちり押すとこは押すということを一貫してできるのは素直にすごいと思えます。

牌譜画像

7巡目、白鳥プロは現物の5sを切らずに2pをプッシュ。通常であれば、現物の5sを切るかと思いますが、下家の萩原プロがトップ目から無筋を2枚押し、リャンチーも入ってテンパイ気配。現状自分の手の打点が高く、形も悪くないので、下家に放銃することで自身の和了を0にしてしまう抽選を受けるより、愚形率も相当ある親リーチに勝負し、発を鳴けた場合は5sを押し、5sにくっついたら発を落とす方が和了率が高いと踏んだのでしょう。正直5sと2pの優劣はわかりませんが、この大舞台でここまでの思考をできるということから、日頃の鍛錬が伺えます。

東3局:手順

牌譜画像

7巡目、萩原プロが8mをツモってきたところに、8mをカラ切りした局面。東3局とはいえトップ目、ドラは出て行きますが、ポンテンも取れるように打南としたいところです。たとえ赤なしの競技ルールでも打南とした方が良いですし、仮に8mを切るとしてもこの局面のカラ切りは手の中にマンズ上のブロックがある情報を相手に与えてしまうので、ツモ切り推奨かと思います。

牌譜画像

8巡目、魚谷プロが8mをツモってきて打発とした場面。点数の無いラス目という状況で満貫を狙いたい状況ではありますが、索子、筒子ともに場況は良いので、ここは打6mとしたいです。ここでのシャンテン戻しは打点は上がりますが、それなりに速度が落ちますし、まだ親番も残ってるので素直に和了に向かう方がいいかと思います。結果的には魚谷プロの満貫和了となるのですが…

牌譜画像

仕掛けが2件入って、魚谷プロが3pをツモってきたところ。うっかり3pをツモ切ってしまいそうですが、しっかり6p切り。トイメンの白鳥プロは河の様子から推測するとブロック数の関係からかなり字牌が絡んだ手と言えるので、字牌と字牌がアンコのケースに放銃する牌を引いてくるまで考える必要はなさそうです。問題は下家の小林プロ。リャンメンチーして打赤5mとしてるのでほぼテンパイしてると言える状況。直前にドラの7mをポンしてないので、小林プロの手牌構成にブロック数から筒子の下が含まれていてもおかしくありません。事実小林プロはカン3pの三色テンパイ。実に丁寧な手順だと言えます。

東4局:丁寧さが垣間見える

牌譜画像

3巡目、小林プロが7mをツモってきて、打1mとした場面。タンヤオと赤5pへのくっつきを狙ったこの選択は打点がかなり上がるのに対して、将来的に鳴けることを含めるとさほど速度も落ちていないので、非常にエコで地球に優しい打牌と言えます。

牌譜画像

8巡目、小林プロが6sをツモってきて、打3sとした局面。打点が欲しいので、本来であれば6sを切って三色のオマケが欲しいとこですが、下家の白鳥プロがドラの7sをツモ切り、さらに他二人の河もかなり濃いので、全員がツモ切りしているのを確認して打3sとしたのだと思います。例え全員が面前だとしても中盤すぎはきっちり手出しツモ切りを確認する。小林プロの丁寧さが垣間見えました。もし複数人に手出しが入り、6sと3sに危険度、鳴かれる度合いが変わった時の選択を聞いてみたいものです。

南2局:押し引き

牌譜画像

6巡目にラス目の白鳥プロから先制リーチを受け、7巡目に萩原プロが4pをツモ切った場面。これはさすがに雑だと言えます。満貫を放銃した場合、下3人が団子になってしまう危険なリーチである上に自身は2着目。7p切りリーチでドラが5pなので357pのリャンカンからの選択であれば、通常はドラ表で一枚減っている分カン6pを選択するのですが、6pが通った今何らかの理由でカン4pを選択している可能性もあります。自分の手は到底押し返せない国士無双2シャンテンなのでここはきっちりベタオリしたいところです。

牌譜画像

8巡目にリーチをしている白鳥プロからドラの5pが切られ、魚谷プロがポンして2pを切った場面。解説ではマンズ落としの選択に触れていましたが、リーチ前に1pが切られててカン2pやシャボに当たる可能性がかなり低く、放銃率に違いがありすぎるので魚谷プロはきっちり打2p。

牌譜画像

白鳥プロが薄い3mを掴んで12000にドッスンこ。

ドッスンの画像

1名成仏してしまいました。

南3局:バケモンじみた1m切り

牌譜画像

トップ目の魚谷プロの宣言牌1sをポンして、次巡小林プロがドラの1mをツモ切った局面。河の様子とトップ目のリーチ、宣言牌の1sは小林プロにかなり危ない牌であることを考えると魚谷プロのリーチは打点と待ち両方を兼ね備えたリーチであると推測できます。僕は生放送で見ていた際、「あ〜小林プロ放銃じゃあ〜^^」と思いながら見ていたので、1mをプッシュした際には本当に目ん玉が飛び出そうになりました。おそらく魚谷プロの手は打点十分であることと、打点十分な条件を達成するための手牌構成を河から推測すると、そこそこドラ雀頭であると考えて、1mを切ったのでしょう。絶対マネできねぇ…

南4局:開幕戦、締めの待ち取り

牌譜画像

10巡目、圧倒的ラス目の親番、白鳥プロが連チャンにかけて2mをポンしてバック仕掛けをします。正直何をしても100回中、片手で数えられるくらいしか着順アップしないでしょうが、どんな着順でもどんな状況でも常に最善を尽くして戦うのが麻雀。長いリーグ戦ともなると、たとえ親番でなくとも局収支で打たずに手を抜いて、リーグの最後に「あの時の2ptで…」なんてことになったら麻雀プロとして如何なものかと思います。

牌譜画像
牌譜画像

魚谷プロが3pをツモ切った局面。5pが3枚切れであることをきっちり確認してシャボ続行。大舞台の開幕戦、どうしてもトップを取りたい気持ちは想像に難くありません。そんな局面でもシャボを選択し、小林プロの宣言牌4pを打ち取って開幕戦トップを取った魚谷プロは本当に素晴らしいと思います。

最後に

最初の記事投稿ということで気合が入ってしまい、めっちゃ長くなってしまいました。最初は1記事に2試合目も含めるつもりだったのですが、とんでもない長さになってしまうので一旦ここで切らせてもらい次の記事で書こうと思います。

正直2週間も遅れて開幕戦の記事を書くなぞ「遅すぎwwwww」と思われても仕方ないですが、仕事が忙しかったのと、どうしても最初からきっちり書きたかったのとがあるのでご了承ください。

初めてのブログ運用で稚拙な文章を書くかもですが、これから先暇つぶしにでも読んでいただければ本当に嬉しいです。

ツイッターなどのSNSで拡散していただけると泣いて喜びますし、ツイッターもやってますので、フォローして意見や感想をいただければ幸いです。

牌譜は下に添付しておきます。初めての牌譜化なので、間違えてる箇所もあるかと思います。(特に手出し、ツモ切りとか)かなり気をつけてやっていますので、徐々に慣れてミスも減ってくると思いますので、生暖かい目で見守っていただけると助かります。

それではまた次回の記事で!

牌譜

東1局
東1局1本場
東2局
東3局
東4局
東4局1本場
南1局
南2局
南2局1本場
南3局
南3局1本場
南4局(オーラス)

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